
名古屋木材株式会社
執行役員 経営企画室長
たけだ ひろし
竹田 博さん
異業種が注目するエコな特殊技術で
横断的な人脈とビジネスの輪が拡大

SDGsに貢献する技術で共同開発の機会を創出
当社は東海3県を中心に、木材や建築資材、住居設備機器など、住宅一棟分の部材を丸ごと供給する卸事業を主軸としています。その他、注文住宅、リフォーム業、ウッドデッキの設計・施工まで幅広く対応しています。
メッセナゴヤは2011年の初出展以来、当社にとって欠かせない場です。特許取得済みの曲げやすくする圧縮成形技術木材を使用した名刺入れや手帳などを展示し、来場者に直接触れていただくことで技術力をPRしています。
出展の最大の目的は単なる製品紹介ではなく、当社の取り組みや企業理念を広く知っていただくことにあります。木材は自然由来の循環可能な素材であり、SDGsが注目される時代に環境に配慮した素材として関心を集めています。「プラスチックの代わりに木材を使いたいが、知識がなくて独自に取り組むのは難しい」といった相談を受けることも増えてきました。こうした声に応えることで、異業種との新たなつながるきっかけになっています。
当社のような特殊技術を活用して新しいビジネスを始めたいと考える企業にとって、メッセナゴヤは横断的なつながりが生まれ、人脈が広がる点で大変魅力的です。自動車関連や金属関連などのメーカーから共同開発の話が持ち上がることもよくあります。おかげさまで、毎年ブースは多くの来場者で賑わい、気づいたら休憩を取るのを忘れるほどの忙しさです。
1枚の名刺交換が10年続くビジネスパートナーへ

メッセナゴヤで交換した1枚の名刺が、大きなビジネスへと発展することは少なくありません。約10年前、すでに商品化されていた手帳を初めて展示しましたが、当時は量産や加工方法に課題を抱えていました。そんな折、異業種のメーカーの方と名刺交換をする機会があり、貴重なアドバイスをもとに試行錯誤を重ね、技術的なハードルをクリアしながら話を進めた結果、当社の看板商材を支える心強いビジネスパートナーとなりました。10年経った今でも良好な関係を築けています。
メッセナゴヤを活用した人材育成で組織力と認知度を強化
当社では新入社員へ向けて、メッセナゴヤでの販売を目標に商品開発を行うというミッションを与えたこともあります。社内研修の一環として、メッセナゴヤという具体的なゴールを定めることで、モチベーションを下げずに半年間で非常に多くのことを学べます。1年目の社員でも結果を出すことができ、成長につながっています。また、普段外部との関わりが少ない部署にとっても刺激をもらえる場となり、全社的に新しい出会いや発見を得る機会となっています。
当社は木材業界の中では知られているかもしれませんが、一歩外に出ると知名度はまだ低いと感じています。メッセナゴヤへの出展を続けたことで、少しずつではありますが、異業種の方々にも名前を覚えていただけるようになってきました。まずは「曲がる木の会社」として覚えてもらうことを目指し、将来のビジネスチャンスを育む種まきの場になればいいと考えています。毎年どんなチャンスがあるかわからないからこそ、出展を続ける価値があり、今後も積極的に参加していきたいです。